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安住録

未来を照らすための過去

「プリティ・ウーマンも見てないの?(笑)」

 わたしは映画を観るのが好きだ。映画館で観るのがとても好きだ。自宅で観るときはなるべく部屋を真っ暗にして没入感を出したい派だ。

 でも、わたしは映画に詳しいわけではない。むしろ観る映画のジャンルは狭いほうだろう。特に洋画にはとんと疎い。ハリーポッターもマーベルも、ちゃんと観たことがない。タイタニックも観ていない。かといって邦画に詳しいわけでもない。過去の日本アカデミー賞受賞作一覧を見ても、ぴんとこないものばかりだ。それでも、映画を観るのが好きだ、と胸を張って言える。わたしは映画を観るのが好きだ。

 だけど、ときどき「映画好き」への評価がきびしいひとがいる。どうしてそんな決めつけをするのかわからないけど、タイトルのようなことを言われたことがある。「映画好き言うといて、『プリティ・ウーマン』も観とらんの?(笑)」と。ひどい話だ。こんな言葉無視すればよかったと、こんな2年も引きずるほどの言葉じゃないだろうとも思うけど、わたしはこの言葉によって確かに傷ついてしまったのだ。わたしにとってこの言葉は呪いなのだ。なんでこんなこと言われなきゃいけなかったんだろう。観なきゃ損!とか、そういうことを思うこともあるけど、「これを観てないやつに映画好きを名乗る資格はない」なんて言うような作品なんてないでしょ。「違法アップロードするやつは映画好き名乗るな!」とは、訳が違うでしょ。

 

 カラオケのときの大好きな上司の映画の勧め方がとっても理想的だったなあ。〇〇観ました超良かったです、と言ったら、アレが良かったなら□□も面白いと思うぞ、みたいな。ああ。映画の話をまたしたいです、上司殿。