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安住録

未来を照らすための過去

卒業

 高校時代つるんでいた友人たちや、研究室の同期たちが色とりどりの袴に身を包んだ3月、私は青いストライプのシャツを着てカメラを構えていた。

 自身の"管理不足"から先延ばしになったそのカラフルな儀式を目の当たりにしたとき、私は想像以上に劣等感に包まれることとなった。

 私はまだこの劣等感ときちんと向き合えるだけの器をもっていない。劣等感をよりつよく感じさせてくる人びとを恨み、妬み、「奴らはひとの痛みに気付けないのだ」と蔑んで、安心している。

 

 私はもうずっと、ひとを受け入れないことで自分を受け入れてきた。

 中学時代、私は同級生男子からいじめられていた。その頃は「やつらは私よりもずっとずっと知能レベルが低い、だから正しいことをしている私が理解できないのだ」と思うことで、不登校にも保健室登校にもならず、奮闘していた。思えばあの頃、負けていれば、屈していれば、なにかが変わったのかもしれない。なんて、くだらないタラレバ話だけど。