安住録

未来を照らすための過去

Filmarks試写会のすヽめ。

 「Filmarks」というアプリをご存知でしょうか。

Filmarks(フィルマークス)- 映画レビュー・メモ・鑑賞記録

Filmarks(フィルマークス)- 映画レビュー・メモ・鑑賞記録

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 Filmarks は、株式会社つみきの提供するソーシャル映画サービスです。映画のレビューをかいたり、観たい映画メモに使ったり、Filmarks 内の「FILMAGA」というメディアで独占インタビューが掲載されたりと、比較的充実した内容になっているのではないでしょうか。他のサービスに浮気したことがないので想像なのですが。

 

 私はかれこれ3年ほどこの Filmarks というサービスにお世話になっているのですが、そのなかでも特にありがたいのが Filmarks試写会 の存在です。

 通常、映画の公式HPや映画館で応募できるような試写会は「2名1組」であることがほとんとです。映画はひとりで観る派の私は、この時点で脱落してしまいます。もちろん、試写会という特別な環境なのだから、たまには誰かしら誘って応募するという選択肢もありますが、そもそも試写会に行くほど観たい映画が被る友人も残念ながらあまりいません。

 しかしこの Filmarks が不定期に参加者を募る試写会は、「1人での参加」が前提となっていることがほとんどなのです! これはとてもとてもありがたい。時間帯としては普通の試写会とあまり変わらず、平日の19時ごろから上映開始なことが多いかなあといった印象です。

 

 私は過去に3回、この Filmarks試写会 に当選しました。『ソロモンの偽証 前篇』(東京国際フォーラム)、『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(恵比寿ガーデンシネマ)、そして昨日公開された『ムーンライト』(ユーロライブ)のみっつです。

 前述の通り私は普通の試写会に応募したことがないのでそもそもの試写会競争率がどのくらいかは分からないのですが、Filmarks ユーザ限定の試写会がいくつもあるため、比較的当たりやすいのではないかなと思います。Filmarks ユーザ限定試写会は、たいてい小規模会場で座席は早い者勝ちです。国際フォーラムのような大きいところでやる、各媒体同時募集の試写会は、指定席でおそらく Filmarks 用に確保されてる席はそんなによくないです。狙い目は小さめの映画館でやる試写会ですね!

 

 恐らく私程度のブログ記事では、 Filmarks 試写会の応募率がぐんとあがることはないでしょう。実際に始めてみないと分からなさそうな 、Filmarks の魅力について書いてみましたの巻、でした。おやすみなさい。

前進したのかもしれない

 先週、学生証の更新手続きのために大学へ行って、そのついでに学生相談室*1に行ってきました。事前予約もせずにふらっと立ち寄っただけだったので、まさかその場で話を聞いてもらえるとは思いませんでしたが、運良く時間をとって頂くことができたので30分だけお話ししました。例によってぴーぴー泣きながら、「劣等感がとまらない」「卒論も就活もむり」と話を聞いてもらった結果、教授への橋渡しをしてもらうことになりました。

 2月に確定診断を受けてから、教授たちにも伝えたほうがよいだろうとは思っていました。既に留年したことで迷惑をかけていますし、今後じぶんの特性によってまた学科内に混乱を招く恐れもあるからです。ただ、なんと説明したらよいのかわかりませんでした。小学校や中学校の先生なら、発達障害に関する基本的な知識や対策などをある程度もっているだろうなと思います。しかし、大学の教授にそれらがあるのかどうか全く想像がつきませんでした。受け入れてもらえるか分からない相手に、障害のことを話すのはかなり労力を要する行為です。それをカウンセラーさんに委託できるというのは、本当に有難い話でした。

 

 そして今日、スクールカウンセラーさんと今回卒論を担当して頂く教授*2とで三者面談をして、私がADHDを抱えていること、具体的にどういうことが苦手で、卒論指導にあたってどのような配慮をお願いしたいのか、ということをカウンセラーさんから伝えて頂きました。

 もちろん、社会にでたら上記のようなことは自分だけで行なっていかないといけないのだと思います。だからいずれは私もできるようにならなくちゃいけないのでしょう。でも、いまの私にはそれは難しく、それが出来る自分を待っていたら、きっと2017年度も何もできずに終わってしまうのです。

 いま、自己肯定感が最低レベル*3にある私にとっていちばん大事なのは、いかにメンタルを揺らさずに生活していくかということ。本当に本当に些細なことで涙が止まらなくなるのが現状ですが、その頻度を出来る限り抑えたいと思っています。そのためには、ほぼ丸一年付き合わなければいけない「卒論」とその指導教員は、かなり重要になってくるというわけです。

 

 2016年度、私は卒論に対してずっと後ろ向きでした。4月の後半にあった卒論説明会のあと、指導教員からまだテーマがきちんと決まっていないことをこっぴどく叱られ(号泣)、完全にブルーなスタートダッシュ。結局指導教員への苦手意識がどうしても抜けず、一度も指導を受けずに留年が決まりました*4

 今回は、カウンセラーさんとの面談のなかで挙がった「写真」という分野で書いてみたいな、と非常に前向きな気持ちでいます。本当にどうしようもなく教養が身についておらず、写真好きと言いながらF値もよく分かっていない、写真家ときいて思い浮かぶのはロバート・キャパぐらい、といった人間なので、かなり苦労はすると思います。それでも、「好き」だと思えるものについて、少しだけでも詳しくなれたらいいなあ、という気持ちです。少しだけ詳しくなる程度では卒論は書けないですねすみません! がんばります!(笑)

 

 そんな感じで、すこしだけ前進できたのかなあ〜と思っています。今日はすこし晴れやかな気持ちで構内を歩けました。いい日だった。

 

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*1:無料開放のカウンセリングルーム。1回1時間。

*2:前回とは別の教授にお願いすることにした

*3:当社比。たぶん、春だから。

*4:このとき、卒論指導依頼を全くしなかったことについて嫌味を言われました。いや、仕方ないのだけれども……。

なにを書こうとしたか忘れた

 なにを書こうとしたか忘れた。その上「なにを書こうとしたか忘れた」という内容の記事をさっき全消ししてしまった。ごーんごーんごーん。諸行無常の響き。

 

 最近本当に海馬が仕事をしない。あれ、海馬だっけ? 記憶を司る脳の場所。私は脳機能があれしてしまってる人間なのでもうそのあたりは諦めるしかないのかもしれないけど、なんだなんだ、どうした、と思うくらいには記憶する力が弱くなっていってるのを感じる。

 人との会話を覚えていられない。そもそも人と接する機会が少ないので、会話する数もかなり少ない。それなのに、どんな会話を、誰と、いつしたのか、覚えていないことが増えた。もしかしたら記憶していたくない類の記憶で、無意識に記憶していないのかもしれないけど、結構危機感をおぼえるレベルで覚えていない。なんなんだこれは。

 

 その点SNSっていいよね。相手が消しさえしなければ「記録」が残るんだもん。

 

 診察とか、大事な会話は「記録」として残していかないといけないかも。すずめちゃんよろしく、ボイスレコーダーを装備しようかねえ。

3月の映画キロク

 今月はたくさん観ました! わーい!

 

公開中
  • 『LA LA LAND』(3.1)
  • 『彼らが本気で編むときは、』(3.14)
  • 『雨の日は会えない 晴れの日は君を想う』(3.15)
  • 3月のライオン 前編』(3.18)
  • 『愚行録』(3.21)
  • ひるね姫 〜しらないワタシの世界〜』(3.22)
  • 『Moonlight』(3.23*1
  • ひるなかの流星』(3.24)

 

 どれもこれも素晴らしくて、観る映画に恵まれた1ヶ月でしたが、特に良かったのが生田斗真主演『彼らが本気で編むときは、』です。『かもめ食堂』『めだか』などで知られる荻上直子監督の最新作で、トランスジェンダー/ネグレクトを扱った作品でもあります。生田斗真さんがMtFを演じているのですが、本当に美しい……! 生田さんって結構がっしりした体格だと思うんですけど、ある点ではそれを活かしつつ、全体としてはとてもしなやかなふんわりとした女性としてそこに存在していました。びっくりした。あと、タイトルにもなっている「編む」ということがまさかそんな……! という意外性もありました。なによりも邦画でここまでLGBTに踏み込んだ作品というのが新鮮でした(私の経験が浅いだけかもしれませんが)。本当に観て良かったなあと思う作品。もう公開から1ヶ月が経って、上映が終わってしまった映画館もあると思うのですが、もし機会があればぜひ観てください。

 それから『愚行録』もひっじょーに良かったです。鑑賞翌日、原作本も購入して読んだのですが「これをこう映像化するのか…なるほど…」と思い出しながら楽しむことも出来ました。妻夫木聡さんの危なっかしさや、満島ひかりちゃんのぎこちない表情、小出くんの清々しいまでの自己中心さ、最高でした。全員怪しい、全員愚か。かなり後味の悪い話ではありますが、客観性をかなり大事にしているようで、「もっていかれる」ことはなさそうだなと思いました。この作品は多分原作読んでても映画を楽しめる。

 

旧作
  • 『あと1センチの恋(Love, Rosie)』
  • 『きみはいい子』
  • 『百円の恋』

*1:Filmarks試写会にて

#キスと隔世

キスと隔世。

 

 私は中学生頃から寝つきが悪かった。そのわりに朝はすっと目が醒めるので、きちんと朝ごはんを食べてから、当たり前のようにドタバタと支度をするのだ。あれがないこれがないとわたわたしながら教科書やノートを入れ替える。母がすべて手作りしてくれる、冷凍食品ゼロのお弁当を食べるのが毎日の楽しみだった。あの頃は母の愛情を確かに感じながら過ごしていて、その実感はついこの間まで変わらないはずだった。

 

きすとかくせい。

 

 母が口をきいてくれなくなった。私がADHD疑いを告白してから、ちっとも。実家に帰ると言っても、誕生日おめでとうと言っても、返ってくるのは「既読」だけだ。実家にいるときは朝の挨拶すら無視されてしまう。どうしたらよいのか分からない。そもそも理由が分からないのだ。決定的な理由がなんなのか、どこにあるのか、私も父もさっぱり分からない。いままでも怒らせてしまって口をきいてくれないというのはあったが、もう4ヶ月以上その状態が続いている。父の頭には500円玉サイズの円形脱毛ができた。いや、これは私が迷惑ばかりかけているせいでもあるが。

 

ちゅうとかくせい。

 

 ともかく、どうしたらよいのか分からない。母とはADHD発達障害について話をしたことはなかったから、彼女がそれらに対してどんな認識をもっているのかが分からない。もしかしたらかなりマイナスのイメージをもっているのかもしれない。責任を感じているのかもしれないし、「母の育て方が悪かったからだ」と非難されている気分になっているのかもしれない。そんなことは言っても思ってもないのに。私はただ、"自分がいま自分について考えられること"を家族と共有したかっただけなのだ。

 

中途覚醒

 

 母と話がしたい。また一緒に笑いながら、テレビを見たり旅行をしたりしたい。面白かった映画のことを力説したりもしたい。私は母が好きだ。そりゃあ、どうしようもなくイライラしたり話したくなかったりすることだってある。人間だもの。だけど、やっぱり好きだと思う瞬間にはそうした負の感情はどこかへ吹き飛んでいるのだ。理屈じゃなく、それはもう自然なこととして、母のことを好きだと感じるのだ。

 

 母と話がしたい。なにがいけなかったのか教えてほしい。どうしたらよいのか教えてほしい。そんな思いがぽつりぽつりと浮かんでは消えていく、中途覚醒の夜。